人と街にやさしい自動運転車(AIとロボットのお話 第11回)
自動運転の車が身近で活躍する日が近づいています。
ホンダは茨城県常総市の「アグリサイエンスバレー常総」で、自動運転の一般向け実証実験を開始。合わせて、荷物運搬ロボットの実証実験も行います。
自動運転で走るのは「CiKoMa(サイコマ)」――ゴルフカートをベースに開発された4人乗り小型車両です。
ホンダは、アグリサイエンスバレー常総内の「道の駅常総」から観光農園「グランベリー大地」までの約850メートルの区間で実証実験を実施。サイコマによる自動走行の乗車体験機会を来場者に提供します。当面、安全監視のドライバーが同乗しますが、2025年中に無人自動走行を実現することを目指しています。
サイコマとともに利用体験できるのが荷物運搬ロボットの「WaPOCHI(ワポチ)」。アグリサイエンスバレー常総にある観光イチゴ園の利用者を対象に実証実験を行います。ワポチが利用者の持ち物を積み、受付からビニールハウスまでの徒歩移動に同行します。
サイコマやワポチは、『「自由な移動の喜び」を一人ひとりが実感できる社会』を実現したいというホンダの願いから生まれたものです。
サイコマはカメラで周囲の状況を認識して走行するため、あらかじめ設定したルートではなく、さまざまな環境で自由に自動走行することができます。高精度地図に頼ることなく、「いつでも、どこでも、どこへでも」の移動を実現するのがねらいです。
ワポチは、荷物を持っての移動というストレスから私たちを解放してくれます。高齢者や、子ども連れで荷物の多い夫婦が気軽に出かけるためのパートナーになってくれそうです。
(2024年3月24日)